【大船渡】カレーで元気も大盛り バングラ人シェフ

岩手日報 2011年3月28日より抜粋

東京都のNPO法人「アジアン ピープルズ フレンドシップ ソサイアティ」(加藤丈太郎代表)のメンバーが27日、避難所となっている大船渡市の末崎中でカレーライスを振る舞った。心のこもった昼食に被災者は、しばし気持ちを和ませた。
加藤代表と、バングラデシュ出身で東京都板橋区のレストランのオーナーシェフ、シャジャハーン・バイタリクさん(46)ら3人が訪れた。
子どもやお年寄りも楽しめるようにと、辛みの少ないチキンココナツカレーを300食提供した。カレーは東京で1日かけて下ごしらえし、同校に着いてから2時間半かけて仕上げた。
シャジャハーンさんらは「たくさん食べて元気になってください」と声を掛け、熱々のカレーを盛り付けた。ココナツミルクのまろやかな味とスパイスの効いた本格カレーにお代わりする人も。
末崎小5年の白石一葵(いっき)君は「カレーは久しぶり。いつもよりおいしく感じた」と笑顔を見せた。
被災者から感謝の言葉を掛けられ、シャジャハーンさんは「うれしいですね。どこもかしこも信じられない光景。少しでも皆さんの力になれれば」と願う。

【写真=熱々のカレーを振る舞うシャジャハーン・バイタリクさん(左)=大船渡市・末崎中】