外国人相談従事者のためのセミナー①-持続可能な相談実践のために、自らの実践の意味を「言語化」する-を行いました

講義

講義をする塩原教授
2012年12月8日(日)、板橋区グリーンホールで『外国人相談従事者のためのセミナー①-持続可能な相談実践のために、自らの実践の意味を「言語化」する-』が行われました。

外国人相談従事者は、相談者との間の文化の違いや、活動の意義や専門性についての理解が得にくいことから、ストレスを抱えやすい状態にあります。そこで、今回のセミナーでは、多文化共生に関わる理論や実践をご専門にされている慶應義塾大学の塩原良和教授を講師にお招きし、外国人相談従事者が自らの実践活動を言語化することを目的としました。自分自身の活動を見つめ直しその意義を考えることは、外国人相談従事者のバーンアウトを予防し、ひいては持続可能な実践活動につながります。

今回のセミナーには、外国人相談に従事される21人の方々が参加してくださいました。まず初めに、塩原先生に「多文化共生」についての講義をしていただきました。その後、講義の内容を受けて、参加者の皆さんが自身の実践を振り返り、会場全体でディスカッションを行いました。講義の中で塩原先生は、支援を長く続けていくためには拠り所となる「哲学」が必要だと述べられ、その「哲学」の参考となる理論についてお話いただきました。休憩後のディスカッションでは、参加者一人一人が先生の講義と自分自身の活動を結び付けて意見し、活発な議論が行われました。一口に「外国人相談従事者」といっても、今回の参加者の皆さんは異なる団体に所属しており、仕事内容も異なります。しかし、皆さん日々感じていることはやはり共通した点が多いようで、それぞれから出された意見に共感の声が聞かれました。

本年度中に、もう一度別のテーマで外国人相談従事者のメンタルヘルスに関するセミナーを開催する予定です。今回参加できなかった方も、次回のセミナーに是非ご参加いただければ幸いです。皆さまお誘いのうえ、にぎにぎしいご参加をお待ちしております。詳細が決まり次第、ご案内しますのでよろしくお願い致します。

※本事業は、ファイザー株式会社「2011年度ファイザープログラム~心とからだのヘルスケアに関する市民活動・市民研究支援」の助成を受け、実施しています。