APFS子どもの夢を育む100日間行動を開始します

子ども会議

「子ども会議」にて真剣に議論をする子どもたち
世界どこにおいても、いつの時代においても、子どもは守られるべき存在です。また、子どもが夢を育めるような社会を構築することこそが重要であり、これに異論を唱える人はいません。

しかし、世界においては、1日1.25ドルのいわゆる「極度の貧困」状態に置かれている子どもが4億人も存在します。さらに、「貧困」は先進国と言われてきた日本でも着実に進んでいます。OECDが定める「子どもの(相対的)貧困率」は2013年に日本では16.3%になり、これは先進20ヶ国のうち、4番目の高さです。こうした中、6人に1人の子どもが貧困状態に置かれています。進学を断念するなど、子どもが夢を育むことが難しい状況が広がっています。「貧困」を「自己責任論」で片づけようとする向きもありますが、果たしてそれは適切でしょうか。子どもを守るための「セイフティーネット」を創ることの方が重要なのではないでしょうか。

APFSは日本社会において、非正規滞在の子どもも夢を育むのが難しい状況を見てきました。非正規滞在者から生まれた子どもは、産声を挙げたその日から非正規滞在者となってしまいます。子どもは生まれてくる家庭を選ぶことは出来ません。果たして子どもに非正規滞在の罪を問うことが適切なのでしょうか。非正規滞在の子どもは、日本で一貫して教育を受けてきています。親の母国に送還された場合、言葉も分からず、生活基盤もないため、夢を実現することは出来ません。日本こそが非正規滞在の子どもの夢を実現できる場所なのです。非正規滞在の子どもにとっては、経済的に「貧困」状態に置かれていることだけが問題なのではありません。明日、見知らぬ親の「母国」に「帰される」かもしれないという不安と日々闘わなければならないことこそが問題なのです。これでは夢を育むことは出来ません。

非正規滞在の子どもは、健康保険に加入することが出来ません。病気にかかっても病院に通うことを我慢している子どもがいます。また、「怪我をしたらどうしよう」と思い、思い切って運動が出来ないという子どももいます。進学に際し、公立高校の受験が出来ないかもしれないと言われ、受験が出来るのかどうか、毎日不安な日々を過ごした子どももいます。
 しかし、非正規滞在の子どもは、不安定な状況の中でも夢をあきらめてはいません。「日本で親孝行をしたい」、「介護の仕事に就き、高齢者の世話をしたい」、「空港で働いて国際的に活躍したい」、それぞれに夢を持ち続けています。

APFSは、非正規滞在の子どもをはじめとして、あらゆる子どもが夢を育むことが出来る社会の実現に向けて、「100日間行動」を行います。100日間行動の開始にあたり、子ども自身が夢を叶えるために何をすれば良いかを自ら考える「子ども会議」を8月29日に行いました。また、国会議員へのロビーイングを行い、子どもが夢を育みにくくなっている現状を実態と共に国会議員へ伝えます。
その他、街頭活動、報告会なども行っていきます。終盤には法務省への要請を行います。「100日間行動」を通じ、あらゆる子どもが夢を育むことが出来る社会の実現を目指します。

皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。