36地方議会へ陳情を出し切りました(誰もが「希望」を持てる社会へ―地方議会への一斉陳情プロジェクト)

陳情

36地方議会へ陳情を出し切りました
日本社会には高齢者、障がい者、非正規滞在者等、その存在が忘れ去られ、声を挙げることが出来ない人が少なからず存在します。そこでAPFSでは「希望への道プロジェクト」を始動させました。「希望への道プロジェクト」では特に非正規滞在者に着目し、その声をすくい上げていきます。非正規滞在者が生きやすい寛容な社会の実現を目指します。高齢者、障がい者等と手を携え、支援の輪を広げます。プロジェクトの終盤には非正規滞在者の合法化に向けた提言をまとめます。提言ではアムネスティ(一斉合法化)もしくは在留特別許可の従来以上の運用を求めます。

2014年8月18日(月)より、プロジェクトの一環として、「地方議会への一斉陳情」を開始しました。陳情の趣旨は、1)非正規滞在者を正規化すること、2)誰もが「希望」の持てる社会を築くことを求める意見書を国に提出して欲しいというものです。2014年9月11日(木)をもって非正規滞在者が現に生活をしている16市区町村及び東京23区の地方議会、東京都議会計36か所に全て陳情を出し切りました。皆さまのご協力に感謝を申し上げます。

これまでAPFSでは当事者と共に関係省庁(国)に対し、度々要望を出してきました。しかし、ここ数年、要望はなかなか受け入れてもらえません。こんなときこそ、下から地道に積み上げていくことが必要であると信じています。非正規滞在者の中には、近所に暮らす障がい者の買い物を手伝ったり、高齢者と交流を続けている者も存在します。非正規滞在者が暮らすお膝元の地方議会にまずこの問題を知ってもらい、さらに国に対して意見を出してもらうことで少しは状況が変わるのではないかという「希望」を持って、地方議会への陳情をしています。

陳情の審査について少し説明をします。陳情は委員会に付託(議案の審査を本会議の議決に先だって他の機関に委ねること)され、委員会で採択/不採択が決まります。その後、本会議で委員会での採択/不採択について議決をします。

9月11日には、松戸市議会総務・財務常任委員会で陳情の趣旨説明を行いました。陳情は残念ながら不採択となりましたが、「弾力的な運用が必要なのではないか」「国民健康保険、就学、生活保護等の市民サービスは非正規滞在の状態であっても、現に市に住んでいるのだから受けられるようにすべきではないか」「自分の子どもがオーバーステイの子どもと友達だったが、ある日突然その子が強制送還された。どうしてその子がいなくなったのかをどう子どもに説明すればよいか悩んだ経験がある」と言った声が聞かれました。結果こそ不採択ではありますが、地方議員に関心を持ってもらえたことは大きな意義を持つと考えます。

陳情が採択をされることは容易ではありませんが、少しでもこの問題に関心を持つ地方議員を増やすべく、プロジェクトを進めていければと思います。

地方議会への一斉陳情は、クラウドファンディングサイトREADY FOR?に参加しています。
プロジェクトの達成率がなかなか伸びていません。どうか、ギフト購入、プロジェクトのFacebook等での拡散で応援してください。よろしくお願いします。

誰もが「希望」を持てる社会へ―地方議会への陳情プロジェクト
https://readyfor.jp/projects/livingtogether